GreenSchoolでインタビュー
GreenSchoolの訪問時に大変お世話になりました、岡昌之さんにインタビューをさせていただきました。岡さんは、息子たいかん君(5歳)のGreenSchool留学と共に、バリ島に一年間住んでいらっしゃいました。またライターとしてGreenSchoolの情報も多数執筆なさっています。
GreenSchoolを知らない方は、こちらの岡さんの記事が大変分かりやすいです!
世界最先端の教育をジャングルで育む「グリーンスクール」に密着
こちらを読んでから続きをお読みいただけると、さらに楽しんでもらえます!
では、インタビュースタートです。
GreenSchoolではどのようなことを学んでほしいと思って、留学を決めましたか?
まだ幼稚園ということもあり、“こんなことを学んでほしい”というものは特にありませんでした。敢えて言うなら、余計なことを学んでほしくない、という感じかもしれません。
「“これ”をしたら人生にプラスになる」とか「将来役に立つから」という考え方は楽しくないですからね。例えば「いい大学へ進学するために勉強する」みたいに。
自分の体とか、気持ちに素直に生きてほしい。自分の感じたことに対してストレートに行動できるようになってほしい。そのために最適なのがこのGreenSchoolでした。
GreenSchoolの数ある特徴の中から、一番素晴らしいと思う点を聞かせてください。
最大の魅力は“反応力”重視の教育にあると思います。これを幼稚園の頃から徹底的に養っていますね。自然の中での遊び、さまざまなデザインを通して、子供たちは五感をフルに使いながら成長していきます。
毎週金曜には全校集会があります。そこでは3歳から18歳の生徒たち全員が参加して、さまざまなパフォーマンス発表やプレゼンをするんです。先生や保護者、さらにはこの学校に見学にやって来た人たちなど大勢の前で。
プレゼンでは質問も活発に飛び交います。多くの子や大人たちが手を挙げて、思ったことをストレートにぶつけます。そんなことを幼稚園の頃から経験しているから、反応することが当たり前の環境になるわけですね。
そして面白いのが、みんなよく歌って踊るんです。集会の最後はいつも音楽タイムなんですが、ご機嫌な音楽が演奏されると子供たちは自然と体が動くんですね。まずは幼稚園児が踊りだし、それから上の子たちも踊り出します。最後は先生や親たち大人たちも踊って祭りみたいな状態になって、「Have a nice weekend !」って絶叫して解散(笑)。
感じたことに余計なバイアスがかからないことが重要なんですね。だから小さな子でも感じたことはすぐに言葉や行動に出して、それを上級生や大人たちともどんどん共有していくんです。
自分たちが今必要だと思うことについてストレートに行動する。その環境を作るために学校全体がデザインされ、周りがうまくサポートしているということですね。
「周り」と言いますと、先生のことですか?
先生だけでなく、親や地域の人、社会の様々な人を含めてです。
例えば、NPOを運営したい生徒のために、その道のプロフェッショナルである保護者が、ファンドの運営方法や金融工学を教えたり。
珊瑚の研究をしている生徒と、海洋環境学の世界的権威のドクターが連絡をとりあっていたり。
このように、生徒自身が明確な意図をもって行動しているので、それに対する周りのサポートも自然と発生しているように見えます。というか、子供たちから熱いメッセージを受けたら、無視できないですよね(笑)
生徒からすると、やりたいことに対して突き進める環境があるのはとてもいいことですね。
それらは全て学校が手配するものなのですか??
いいえ。生徒たちが自主的にやっています。むしろ「学校が余計なことをしない」からいいんだと思います。
生徒たちは校内だけでなくSNSなどを通じてさまざまな人たちとダイレクトに繋がり、そして支援を求め、どんどん巻き込んでいくんです。
もちろんこの学校は世界的に注目されているので、さまざまな人たちがここへやって来ます。世界中から毎日100人以上の人たちが訪れます。そういう人たちと生徒を結ぶのがこの学校の役割ですね。
グリーンスクールは、“学校”というより“プラットフォーム”みたいなイメージで理解したらいいかと思います。
GreenSchoolの生徒が自らNPOを立ち上げたり、世界的権威の研究者と連絡をとったりする背景には、生徒と社会をつなげるための「環境づくり」があるのですね。
では最後の質問です。
GreenSchoolに長期で留学したからこそ気づいたことを教えてください。
GreenSchoolは“エコな生活を送る”ための学校ではないということ。
「周りを巻き込んで世界を変える」ということが本質だということですね。
えっ!!そうなんですか??
もちろんエコな精神は大切ですよ。でもGreenSchoolは“自己満足”のエコ・コミュニティーではありません。まるでファッションかのようにエコをうたっても、何も変えられなければ意味がありませんからね。
実のところ今回話していることは、自分自身GreenSchoolに入って初めて分かったことばかりなんです。外から見ていただけでは、そこまで気が付きませんでした。
驚異的な竹建築が注目され、ビジュアルなどのハード面が話題になっている感がありますが、この学校の神髄はソフト、特に“反応力”や“瞬発力”、“拡散力”を高める教育にあります。ベンチャースピリットの塊みたいな学校ですね。
なるほど。改めて、GreenSchoolは目指すビジョンが徹底されているなと感じました。もしも僕が高校生だったら、今すぐGreenSchoolに留学したいです(笑)。
インタビューを終えて
僕は、岡さんのこちらの記事を読んで、初めてGreenSchoolを知り、オーストラリアからタイの進路を急遽変更して、バリ島に飛んできました。
この選択は本当に正解でした(笑)。
やはり、自分の目で見て、そこに関わる人に直接話を聞かないとわからないことはたくさんありますね。
特に、2つ目の質問で聞かせていただいた「学校が余計なことをしない」という言葉が心に響きました。
学校が用意するのは、「環境」
あくまでも、主体は生徒
あれこれ過保護になりすぎて、生徒の自主性を奪わないようにする
そんなGreeenSchoolの姿勢は、僕が教師を目指すにあたって、見習わせていただきます。
岡さん、今日は本当にありがとうございました!!
岡さんと息子様の大幹君といっしょに、グリーンスクールの集会場にて。
最後にプロフィールの引用と、岡さんがグリーンスクールについて執筆なさった記事のリンクを紹介させていただきます。
岡 昌之
父子旅行家、ジャーナリスト。
大学中退、放蕩生活、バー経営、専業主夫を経て、現在に至る。息子誕生後は子連れ旅行家として世界を旅する。 2014年8月より、インドネシア・バリ島のグリーンスクールへ1年間の移住生活。
これが学校?もはや世界遺産レベル⁉バリを訪れたら絶対に見るべきグリーンスクールの驚異的な建築群
世界最先端の教育をジャングルで育む「グリーンスクール」に密着
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