世界一エコな学校 GreenSchool総まとめ ~理念から授業、写真まで~

 

 

GreenSchool

 

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「不確実な未来を生きる子供たちに、必要とされるであろう全ての能力を伸ばす教育を与えたい」

 

という想いを元に、インドネシア・バリ島に建てられた学校。 

実際に訪れて、様々な人にインタビューしながらその実態を調査しました!

 

①理念

②学校

③授業

④生徒の活動

⑤地域との連携

⑥僕の乾燥

⑦参考文献

 

の7部構成です

気になるところを重点的にお読みいただければと思います。

 

 理念

 

こちらが、GreenSchoolの公式の理念です。

Our vision is of a natural, holistic, student-centered learning environment that empowers and inspires our students to be creative, innovative, green leaders.

*公式HPより引用

 

日本語にすると

自然で実践を取り入れた生徒中心学習環境を通して、創造的かつ革新的なエコロジカルなリーダーを育てる

と、いったところでしょうか。

 

「サステイナブル」がキーワードのこの学校は

3つのシンプルなルールがあります。

 

地域に根ざし

環境保護を優先し

孫の世代が望むものを考える

 

創設者は、デザイナーとしても有名なジョン・ハーディー氏

このGreenSchoolが世界中の学校のモデルになるように、現在も活動を進めています。

 

 学校

 

 

~ 校舎 ~

 

校舎は全て竹でできています。

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 こちらが、学校の中心にある「Heart of School」

2重らせん状のなんとも美しい建物です。

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各教室の机や椅子も、竹でできています。

 

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校舎の周りには畑が広がっています。

自分たちで育てた野菜は、給食に出されるそうです。

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また、校内には一般の人も利用できるオーガニックカフェもあります。

バナナの葉に包まれたインドネシア料理は絶品です。こちらの食材も学校の畑の野菜が使われています。

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 学校の中には、水牛もいらっしゃいます。文字通りに「ジャングルの中の学校」です。

 

 

 

~ 生徒 ~

 

 

世界32カ国から410人の生徒がいるインターナショナルスクールです

 

一番多いのはアメリカの生徒で85人

日本の生徒は8人です

 

また、「地域に根ざす」という理念のもと

34人の地元バリの生徒が学費免除で通学しています。

 

校内の公用語は英語。

授業ではインドネシア語も学びます。

 

*去年のデータですので、現在はさらにもう少し生徒が増えています

 

 授業

 

~ カリキュラム ~

  

日本の教育とはかけはなれたカリキュラムで、特徴的な科目がたくさんあります。

詳しいカリキュラムはこちらの公式HP(英語)を参照(高等部のカリキュラム)

 

授業科目をいくつか紹介します。

 

「 Green Study 」

 

まさにGreenSchoolを代表するような授業。

自然の中で実践的に理科、社会や算数などを学べます。

 

内容は野菜を育てたり、竹でものを作ったり、多岐にわたります。

 

こちらの吊り橋は中学生がつくったもの

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また、ただ作るだけでなく

「橋を作るためには、柱が何本必要か?」を、理科や数学の知識を元に考える。など、実践と学びが一体となった授業です。

 

 

「 Enterprise education 」

 

Enterpriseとは、企業心や積極性のこと。なんと、自分で仕事や団体を創ったり、リーダーシップを身につけるための授業があるのです。

 

ある授業では、こんな2つの課題が出されたそうです。

 

①人生で一番楽しかったことを、人生で一番悲しかったことのようにプレゼンする。

②人生で一番悲しかったことを、人生で一番楽しかったことのようにプレゼンする。

 

なんとも興味深い課題です。「どんなできごとも、全ては捉え方しだいということを学ぶ」という狙いがあるそうです。

 

 

「数学」

 

 もちろん基礎科目もあります。得意な子はどんどん進み、苦手な子はゆっくり確実に進むというシステムが特徴的です。クラス分けは、3学年の生徒を習熟度別に4クラスに分けます。

 また分からない問題がある生徒に対して、問題が解けた生徒が先生になって教えてあげる「教え合い」のシステムも取り入れているそうです。

 

 

 

この他にも、インドネシア語、ドラマ、体育など様々な授業があります。また、高校生では、NPOや事業を立ち上げるという授業もあるそうです。

 

 

 生徒の活動

 

~ 社会活動 ~

 

エコロジーのリーダーを育てる学校というだけあって、社会活動は積極的です。

多くの生徒が自らNPOを運営したり、起業をしたりしています。

 

中でも有名なNPOが「バイバイ・プラスチックバッグ」という団体です。

故郷であるバリ島が観光地化されて、日に日に汚れていくのを止めるために、なんと当時小学生だった二人の女の子が立ち上げた団体です。

 バリ島で日々消費されるプラスチックバッグを少なくするため、バリ州知事に法整備の合意文書にサインしてもらうという実績を上げています。

 

~ 研究 ~

 

知識のインプットに留まらず、勉強を社会問題の解決につなげるGreenSchoolの学習では、自分でテーマを選んで研究をすることも多いそうです。

なんと自分の研究のために自ら、その分野の世界的権威や、最先端の研究をしている企業と連絡をとる生徒もいます。

 

 ~ 宿題 ~

  

宿題はカーン・アカデミー(*)から中心に出されます。

ある中学生の保護者さんは、毎晩12時までかけて宿題をしているとおっしゃっていました。

 

アウトプット型の授業が多いからといって、インプットを甘く考えているわけでは決してありません。インプットの時間は宿題で補うようです。

 

他にも、数百ページの書籍を読んで、要点と考察をまとめるといった、まるで欧米の大学のような宿題もあるそうです。

 

*カーン・アカデミー

全世界、誰でも無料で学習動画を視聴できるオンライン教育プラットフォーム。

無料版東進ハイスクールのようなイメージです。

 

地域との連携  

 

GreenSchoolの3大ルールの一つ。「地域に根ざす

これを実現するために、GreenSchoolでは、様々な地域との協力関係を作っています。

 

~ 地元の奨学生 ~

 

GreenSchoolは世界中から生徒が集まるインターナショナルスクールです。しかし、GreenSchoolは「バリ島」という地域に根ざす教育を目指し、地元の学生を学費免除で受け入れる体制を作っています。2014年度では、410人の生徒のうち34人が地元バリの生徒です。

 

~ 地元の学生へのサポート ~

 

放課後には、地域の学生に無料で「英語」と「IT」の授業を開講しています。

ある日、週に3回GreenSchoolで英語を学んでいるという中学生4人に会いました。みんな僕よりも英語がうまくて驚きました。

 

 僕の感想

 

驚くほどに、「理念」と「行動」が一致している学校だと思いました。

 

どんな学校でも「世界で活躍できる…」「生きる力を…」みたいな高尚な理念があるものです。しかし、その理念と行動(カリキュラム・指導方法・学習環境づくり…など)にズレがあることは少なくありません。

 

しかし、このGreenSchoolは

 

「創造的かつ革新的なエコロジカルなリーダーを育てる」

 

そのためには、どんな学校を創ったらいいか?

 

それを、「学校というものをまるで知らない人たち」が0ベースから創り上げた。

まさにそのような学校でした。

 

何よりもすごいのが、それが7年以上も「継続」していること。

理念を語るだけなら誰でもできます。しかし、それを行動に移しながら継続し続けているということが、何よりもすごいと感じました。

 

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 参考文献

 

今回のGreenSchoolインタビューでは、生徒の方々、保護者の方々に先生方。たくさんの人に協力していただきました。

 

中でも、息子様のGreenSchool留学と共に、バリ島に住んでいらっしゃる

岡 昌之さんには、特にたくさんのお話を聞かせていただきました。

 

岡さんは、ライターとしてGreenSchoolの情報を発信なさっています。

今回の記事も、インタビュー内容と共に、岡さんが執筆された記事も参考にしていますので、参考文献としてまとめておきます。

 

これが学校?もはや世界遺産レベル⁉バリを訪れたら絶対に見るべきグリーンスクールの驚異的な建築群 

世界最先端の教育をジャングルで育む「グリーンスクール」に密着

未来のリーダーを育てる奇跡の学校に世界が注目 

 

実際に長期でGreenSchoolに関わらないと、分からないような情報がたくさんありますので、GreenSchoolに興味がある方はぜひお読みください!!

 

特に僕が好きなのはこの記事です。

世界最先端の教育をジャングルで育む「グリーンスクール」に密着

僕はこの記事を読んで、GreenSchoolを訪れることを決めました。

 

 

 

最後に。

 

今回の記事執筆にあたって、たくさんの方々にご協力をいただきました。

本当にありがとうございます。

 

日本では、あまりメディアに取り上げられていないので、少しでもGreenSchoolの良さを伝えられることができればと思い、執筆させていただきました。

 

僕はバリ島には10日しか滞在していませんし、GreenSchoolの知識もまだまだです。僕よりもGreenSchoolにお詳しい方が、この記事を読まれることもあるかと思います。万が一、執筆した情報に誤りがあればご連絡いただければ幸いです。すぐに訂正させていただきます。

ブログのコメント欄、もしくはFacebookにてメッセージいただければと、ありがたいです。

 

 

 

 

 

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2 thoughts on “世界一エコな学校 GreenSchool総まとめ ~理念から授業、写真まで~

  1. みさき

    今年の夏休みにグリーンスクールを訪れようと思っている女子大生です。
    色々と調べていると平岡さんの記事を見つけました。

    私は中学社会の教師を目指していて国際文化学部という学部に所属しています。
    私も理想の教師になるために、自分が目指す教育を考え直すためにグリーンスクールを訪れようと決めました。

    この他にも平岡さんの記事を読むと自分と考えが少し似ている気がして
    嬉しくてコメントせずにはいられませんでした!!

    夏休みにグリーンスクールを訪れる前に聞きたいことが出てくると思うので調べて分からず、困ったときはぜひ力になっていただけないでしょうか・・・

    記事を読んだり、TABIPPOのプレゼンを見ると私も頑張るぞっ!!と勇気がもらえます。
    ありがとうございます

    1. hirashin Post author

      みさきさん、ありがとうございます!!

      メール送らせていただきました。ご確認よろしくお願いします。

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