・世界幸福度ランキング2018で1位を獲得
・ベーシックインカムを導入
などなど最近再び注目が高まっている国、フィンランド
教育が進んでいるとも言われており、「フィンランド教育」という言葉を耳にしたこともある人も多いでしょう。
僕自身は、フィンランドの魅力に憧れ2回にわたり、計3ヶ月ほど、フィンランドの小学校で教育実習をさせてもらった経験があります。そこで、「フィンランド教育」を学びたい人にオススメの本を3つ選書してみました。
①フィンランドの教育力―なぜ、PISAで学力世界一になったのか
この本の何が素敵かというと、日本で出版されている「フィンランド教育」本の中で唯一、著者がフィンランド人であることです。
フィンランド教育は、たくさんの本が出版されていますが、ほとんどの本の著者は日本人です。一概に否定するわけではないですが、やはり部分的な側面しかフォーカスしていないような内容が多いと感じます。
それもそのはず。教育とは世界共通で、その国の文化や哲学、国民性と綿密に関わっています。日本人である僕ですら、日本の教育についてまだまだわからないことは山ほどあります。そういった点では、フィンランドで長年教師を務めていた著者がありのままにフィンランドの教育を書いた本書は、非常に興味深いです。
特に面白いのが、いい面も課題も含めて、ありのままに描かれていることです。例えば、本書にはこのような文章も書かれています。
「うちの学校には、いじめはありません」と校長先生が言ったなら、その人は校内のことを何もわかっていないか、嘘をついている校長です。フィンランドでは学校にいじめがあることは誰もが認識しています。
決して、フィンランドの教育が「教育のユートピア」というわけではなく、日々少しずつ進んでいるということが実感できる、地に足がついた書籍です。フィンランド教育に関心がある人は、まずは必読です。
これまた、著者はフィンランド人。実はこの本、「教育」について述べられた本ではありません。一方で繰り返しにはなりますが、教育はその国の文化や哲学、国民性と切っても切り離せない関係にあります。
「フィンランド」という国や、その土地に住む人たちの考え方や価値観を全く知らないままでは、どれほど「フィンランド教育」について学んでも、それを活かすことは難しいでしょう。
同じく「日本人」といっても、十人十色の考え方があるように、フィンランド人が書いた本だからといって、フィンランドの価値観の全てがわかるわけではありません。しかし、日本やロンドンにも住んでいた経験がある著者のモニカさんは、フィンランドの価値観を客観的に捉えられているのが印象的でした。フィンランドの一般的な文化や価値観を学ぶ一歩目としては良書です。
小学校4年生の頃に「ムーミン」を読んで、フィンランドの高校に進学した筆者の実体験をまとめた本。最後の3冊目としてオススメしたのには、2つの理由があります。
まず1つ目は、フィンランド教育本としては珍しい、教育を受ける生徒の立場から書かれた本だからです。フィンランド教育のほとんどの書籍は、教育者の視点から書かれているため、非常に面白いです。筆者の体験談であるため、客観的なフィンランド全体の特徴を学ぶという点では劣りますが、生徒目線でフィンランドの教育がどのように映っているかという点では非常に参考になります。
また、もう1つの理由はこの記事のまとめとしても伝えたいメッセージでもあります。それは、どれほど本を読んでも結局は「百聞は一見に如かず」ということです。
著者も僕もある共通点があります。それは「本で興味を持った後に、実際にフィンランドに行った」という点です。僕は、本書を読んでフィンランドに実際に行こうという決心がつきました。
本は情報のエッセンスとしては非常に価値の高いです。しかしありったけの情報量がそぎ落とされているという点は注意が必要でしょう。フィンランド教育は様々な特徴はあるが、何も「理想で完璧な教育」というわけではありません。実際に行ったからこそ感じた凄さ、あるいは逆に日本を見直した点も山ほどあります。
おそらくこの記事をここまで読んでくれた人は、「フィンランド教育」にかなりの興味がある人でしょう。ぜひ実際にフィンランドに訪れる人が増えればいいなと願っています。
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