スポーツをしていてよかったこと
最近、日大のアメフトのニュースをよく見るせいか、自分が部活をしていた時の夢をよく見る。
僕自身は小中高と8年間サッカーをやっていた。学校生活の大部分の時間を部活に注ぎ、成績は下がり、遊びの時間も大幅に減った。それに引き換え、手に入れたものを振り返ると、
体力、忍耐力、協調力、、、などなど。あと、サッカーができると世界一周中に友達を作るのに便利だったかな(笑)。社会人になって、改めて「部活で身についた力」を考えると一番役立っている力を発見した。それは「土俵選びにこだわる力」だ。
高校サッカー部時代の僕の土俵選び
僕の出身は、京都のある私立高校サッカー部。在籍時の最終成績は京都府ベスト8と、飛び抜けてすごいこともない、いわゆる中堅校。部員は3学年合わせて60名ぐらい。
僕は、間違いなく学年の中で一番サッカーが下手くそだった。2つ下の後輩にポジションを取られる始末(笑)。得意なことは、走ることと、声を出すこと。苦手なことは、ヘディングとパス回し (サッカー部として致命的…)
当時、後輩につけられたあだ名は「全自動声出し機」(笑)
*練習中、声が小さいと監督に怒られていたので、僕の声はチームから重宝された(笑)
チームに一人はいる、「技術の無さを根性でカバーしようと頑張るタイプ」の典型的な人間だった。
サッカーは下手くそだけど、人一倍目立ちたがりで負けず嫌い。おまけに承認欲求も強い。そんな僕にとって、「自分にしか出せない価値」を作ることは非常に重要だった。そこで、僕は「自分にしかできない価値を作ってやる!」と意気込み、副キャプテンになった。
土俵探しの日々
キャプテンやリーダーには様々なタイプがいる。副キャプテンとして、どのようにバリューを出すか模索する日々が始まった。僕はプレーで引っ張るタイプのリーダーでないことは明白だった。そこで当初、「誰よりも練習時間を長くすること」でチームに貢献しようと思っていた。「あの下手くそがあんだけ頑張っているんだから、俺も頑張ろう」という人が増えればいいと思って。しかし、そのアイデンティティーは儚く潰える。1つ下の後輩たちが、「気が狂うほど練習していたからだ。」しかも本人たちは、嫌々どころか生き生きと練習に没頭している。ダメだ。この土俵では勝てない。
そこで、僕は再び土俵をチェンジ。「チームの中で一番監督と話そう」と決めた。もちろん、世間話をするわけではなく。日大の事件でも話題になっていた通り、部活経験者なら誰もがうなづくと思うが、監督と選手間の風通しは非常に重要だ。監督が無口で頑固で、思考が理解されなければ、選手はフラストレーションが溜まる。監督の話に筋が通っておらずに、へなちょこなら、選手から舐められチームは崩壊する。監督との関係性が重要であることは、歴代の先輩たちを見ていて実感していた。
それからの一年間。友達がワイワイお弁当を食べたり、仮眠を貪る昼休みを献上して、毎日のように監督がいる体育教師室に足を運んだ。チームの悪い空気の芽は早めに摘めるように、監督と選手の間でいらない誤解が起こらないように、わからないながらも、必死に動き続けた。
チームで一番「練習する副キャプテン」にはなれなかったが、チームで一番「監督と選手のパイプになる副キャプテン」にはなれたと思う。こだわりの強い監督だったので、監督と選手の衝突は何度も何度も起こった。でもその度に板挟みになりながらも、チームの崩壊を防げたのではないかという自負はある。
これで、全国大会出場!とでもなれば、素敵なストーリーなのだが結果はベスト8という地味さも、ある意味僕らしいストーリーではある(笑)。でも間違いなく、この経験は僕の中で成功体験になっている。
土俵選びは社会人になっても続く
この小さな成功体験から、筋金入りに不器用な僕は「土俵選び」にこだわるようになった。
例えば、今の僕の仕事を紹介すると、、、「Global Teacher Program」という、海外の公立小学校で、英語を学びながら教育実習ができるプログラムを実施している。
実はこのプログラムも、僕の「土俵選びぐせ」から生まれたものだ。そもそもこのプログラムには、原型がある。「Global Leader Program」という、グローバルに活躍できるリーダーを育てるといった趣旨だった。学生時代に、このプログラムを1から立ち上げる機会をいただいて、プロジェクトメンバーの一員になった。単純に面白そうと思って食いついたが、すぐに絶望した。
なぜなら、この分野には強豪が多すぎたからだ。特に「武者修行プログラム」を発見した時に、決定的に戦意喪失した。10年かけても、この人にはかなわない。。。というか僕自身、海外でビジネスをしたことなんてない。そもそも、グローバルリーダーってなんだ!?笑
明らかに勝負にならない土俵に乗っていることに気づいた時の対処法は、高校サッカーで学んだ。コツはこの3つだけ。
「自分が得意なこと」
「周りに得意な人が少いこと」
「誰かに必要とされてること」
自分の中では大したことないものでも、この3つの要素が合わされば、最適な土俵を選べる。
そして、僕にとってこの3つを満たすものは未来のグローバルリーダーに、海外でのビジネス経験を提供することではなかった。
未来の教師の卵に、海外での教育実習経験を提供することだった。
こうして、部活の中でサバイバルするために身につけた「土俵選びぐせ」は、未だに仕事で役立っている。
部活生に限らず、就活生から学生団体のリーダーまで。自分の強みの探し方・活かし方に迷っている人は、ぜひこの「土俵選びをこだわる」ということを考えてみてほしいです。
【世界一周から3年。今やっていること】
人生で一番濃かった2週間 Global Teacher Program
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